深夜徘徊する患者さん
11th 3月, 2011 - Posted by admin - コメントは受け付けていません。
高齢者の中には、入院という非日常的な状況に適応できない人もいます。そのような高齢者は、入院をきっかけに見当識障害に陥ることがよくあります。その症状としてよく見られるのが深夜の徘徊です。
徘徊とは主に認知症の高齢者が意味もなく歩き回る様子のことを言いますが、徘徊している本人は何かを探したり、どこかに行こうとしたりしているつもりなので、目的が達成するまでは戻ろうとしません。
でも、徘徊を「ただ歩き回るだけ」などと甘く考えてはいけません。別の病棟で寝ていたり、迷子になって自分の病室に戻れなくなったり、時には、病院外まで出て家に帰ろうとしていたりするのです。途中で倒れたり、階段から落ちたりしてけがをすることもあるため注意が必要です。
次に老人病棟で深夜徘徊を日常的に体験している看護師の体験談をご紹介しましょう。
私立病院の老人病棟に勤務する看護師A.Wさん(38)の場合
深夜徘徊は老人病棟では珍しいことではありません。というよりも、毎日あると思って覚悟しておいた方がよいほどです。
昼間でさえ徘徊する患者さんがいて「なぜ、ここにいるんですか?」ということもありますから、深夜は「せめて徘徊するのは1人だけにして」と思うくらい当たり前の出来事になってしまっています。
もちろん、最初は衝撃的でした。若い患者さんの多いところでは、夜歩いているのはトイレに行こうとしている人くらいしかいませんでしたから。
徘徊をしているお年寄りは、納得するまで病室に戻ってくれないので、一緒につきあって駐車場の方まで行ったこともあります。ご自宅に電話をかけたふりをして「おうちの方にあるそうですよ」と納得してもらったこともありました。
もう「夜のお散歩につきあう」という感覚でないとやっていけません。人手が足りないときは本当に困るのですが、後で病室にいないことがわかって探し回ることを考えたら、張り付いている方がまだましなので仕方ありませんね。
深夜徘徊はこのような老人専門の病棟だけでなく、一般病棟や精神科の病棟でもよく見られます。高齢化が進むにつれ、入院患者に占める高齢者の割合が増加しているためです。
夜間徘徊は、ただでさえ深夜に激務をこなしている看護師の体力や精神力を奪う看護師泣かせの症状です。他の入院患者の迷惑になる場合もあるため、何らかの対策がほしいところですが、実際には人権保護の問題もあって、なかなか対策が進まないというのが現状のようです。
Posted on: 3月 11, 2011
Filed under: 看護師体験談
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