看護師としての自分のテーマ

11th 3月, 2011 - Posted by admin - コメントは受け付けていません。

看護師の中には自分のテーマを決めて仕事をしている人がたくさんいます。それは、「自分は何のために看護師をしているのか」「自分がしたかったのはこんな看護だったのか」と思い悩む時期があるからです。

仕事を覚えるのに必死だったころには気がつかなかったことが見えてくるにつれて、「毎日決まった仕事をこなしているだけではないのか」「看護師は医師がいなければ何もできないのではないか」などと感じるようになります。

看護師を始めて2~3年目にこの壁にぶつかる人が多く、この時期が看護師を続けられるか続けられないかのターニングポイントとなります。と言うのは、ここを乗り越えられた人は長く看護師として仕事を続けることができますし、乗り越えられなかった人は看護師を辞めてしまうことが多いからです。

壁を乗り越えられた人の多くは、この時期に自分なりのテーマを設定しています。次に挙げる体験談もそのような壁を乗り越えた方の話です。

私立総合病院で働く看護歴5年の看護師M.Sさん(27)の場合

あれは看護の仕事を始めて3年目くらいの頃でした。深夜に救急で運ばれてきた患者さんに朝までつきっきりで、しかもたった1人で看護をした直後のことです。廊下から、患者さんのご家族と、つい先ほど様子を見に来たばかりのドクターの会話が聞こえてきました。

看護記録を見ながら「薬が効いて状態が安定してきました」と話すドクターと、その言葉に「先生のおかげです」とお礼を言うご家族。でも、その会話の中には、一晩中1人でがんばっていた看護師の姿はどこにもありませんでした。看護師の無力さを感じた瞬間です。それからしばらくはやる気が起きませんでした。

ところが、「もう看護師は続けられない」と思い始めた頃、院内で同じくらいの看護歴の看護師ばかりを集めた研修会があり、そこで同じ思いをしている看護師がたくさんいることを知りました。それぞれが自分たちの気持ちをはき出したところで、1人が「でも、誰かに感謝されたくて看護師になったのかな?」と言った時、心にあったもやもやがパッと消えたのを覚えています。

自分のテーマを決めて看護師を続ける決心をしたのはそのときですね。ちなみに、そのとき考えたテーマは「患者さんのためになる看護をする」というものです。患者さんが何をしてもらいたがっているか、何が必要なのかを考えて看護をしようという目標です。

後日談ですが、テーマを決めて気持ちを持ち直したら、先の患者さんのご家族が「あの日の看護師さん」として探し出して、わざわざ退院の日にお礼を言いに来て下さったのです。あの時は辞めなくて本当によかったと思いました。

このように、自分にテーマを課すことで、仕事に対するやりがいを感じ、責任感を持って自ら進んで動けるようになっていきます。看護師として自己実現するためにも、自分なりのテーマを持つというのは大事なことなのです。

Posted on: 3月 11, 2011

Filed under: 看護師体験談

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